12月8日取次搬入で、『本屋で待つ』を刊行いたしました。
著者は広島県庄原市の書店「ウィー東城店」の佐藤友則さん。
佐藤さんの話を2年にわたって聞いたものを、私(島田潤一郎)が
まとめました。
人口約7000人の町にある「ウィー東城店」。
老舗書店の長男だった佐藤さんは、町民の相談ごとに耳を傾け続ける
ことで、赤字続きだった店を立て直します。
「電化製品がこわれた」
「年賀状の字がもう書けない」
「普通免許をとりたいけど、母国語のポルトガル語しか読めない」
町の人びとは、本屋へ行けばなにかヒントがある、と考えて、
本屋にやってきます。
その本にたいする信頼、そして本を売る人への信頼が、ウィー東城店を
特別な店に変えていきます。
本書が感動的なのは、ウィー東城店が町の人びとの相談ごとのひとつとして、
次々に学校へ行けなかった若者たちを雇用し、彼らが社会へ出るための
後押しをしていることです。
本のある場所で、本を求める人と会話することが、若者たちの心を少しずつ
癒やしていきます。
本書はその貴重な記録でもあります。
装画・挿絵はマンガ『急がなくてもよいことを』が好評なひうち棚さん。
お近くの書店で、ぜひご覧ください。
『本屋で待つ』
著者:佐藤友則、島田潤一郎
装丁;櫻井久、鈴木香代子(櫻井事務所)
価格:1600円+税
版型:四六判変形/ハードカバー
頁数:298頁
ISBN 978-4-904816-43-1 C0095
※
取次に納品する日は12月8日ですが、
その日に一斉に書店店頭に並ぶという
わけではありません。流通の関係で、
書店での発売日はマチマチです。
取次納品日から1週間~2週間かかる
場合もございます。
ご注意ください。