『埴原一亟 古本小説集』

8月24日取次搬入で『埴原一亟 古本小説集』
という本を刊行いたします。

埴原一亟と聞いて知っている人は、よほどの
文学通だと思います。
読み方は、はにはら・いちじょう。
戦前に3度も芥川賞にノミネートされるも
いずれも受賞を逃し、古本屋や保育園を
経営しながら、ずっと小説を書き続けました。

この作家を知ったのは『昔日の客』のときと同じく、
京都の古書店「善行堂」主人、山本善行さんが
きっかけです。
「埴原はいいよ」と聞き、さっそく古本屋さんで
この作家の短編集を買い求め、そして作家の
実直な小説世界に夢中になりました。

小説は、おそらく埴原の実生活がベースになっており、
主人公は東京のはずれで小さな古本屋を営んで
その経営に四苦八苦したり、または「せどり生活」に
思い悩んだりします。

大傑作だとはいいません。
しかし、埴原一亟が描く小説世界にひたっていると、
文学はいいなあ、本はいいなあ、としみじみ思います。

日本の文学の片隅に、埴原一亟という作家がいた、
と知るだけで、きっと、なにか心に満たされるものが
あるはずです。

撰者は、山本善行さん。
ぜひ書店にてお求めください。

 

 

『埴原一亟 古本小説集』
著者:埴原一亟
デザイン :櫻井久
価格:2200円+税
版型:四六判上製
頁数:272頁
ISBN 978-4-904816-25-7  C0093


取次に納品する日は8月24日ですが、
その日に一斉に書店店頭に並ぶという
わけではありません。流通の関係で、
書店での発売日はマチマチです。
取次納品日から1週間〜2週間かかる
場合もございます。
ご注意ください。

善行堂 吉祥寺店

7月に開催しました「ホホホ座吉祥寺店」は
たくさんのお客さまに来ていただきました。
来てくださったみなさま、ありがとうございました。
山下さんもとても喜んでらっしゃいました。

弊社事務所が1日本屋さんになるこの企画、
好評につき、第2弾を8月27日(日)に開催いたします。

今回吉祥寺に出店くださるのは、「古書善行堂」さんです。
上林暁の『星を撒いた街』『故郷の本箱』の2冊の撰者を
つとめていただいた、山本善行さんが営む京都の古書店です。

山本さんには弊社の5周年のイベントにも出店いただいたのですが、
そのときのラインナップと価格は、古本好きを喜ばせる、すばらしいものでした。
今回も

「あのときの善行堂すごかったな」と後々まで言われるようなイベントにしたい。
いろんな好みの人に合わせるのがむずかしいが、そこは自信あります。

とおっしゃっているので、いまから待ち遠しいです。

文芸書の古本がお値打価格で並ぶと思います。
オープン時間は12時〜19時。
ぜひ遊びに来てくださいませ。
もちろん、予約など不要です。
山本さんとふたりでお待ちしております。

なお弊社へのアクセスは、吉祥寺駅から歩いてだと15分。
バスだと5分ほどです。
吉祥寺駅の北口から出ている西武バスを利用し、
「武蔵野第四小学校」でお降り下さい。
西武バスであればすべてその停留所で停車します。
吉祥寺駅から3つ目です。
停留所から1分ほど北に歩いていただければ、
道沿いに「ホホホ座吉祥寺店」を見つけることができるはずです。

汚い地図は下記のとおりです……。