『早く家へ帰りたい』

『早く家へ帰りたい』
recommendは、高階 杞一さんの詩集、
『早く家へ帰りたい』。
偕成社さんのホームページには、
「誕生時から重い内臓障害を負っていた息子の
 突然の死によって、子どもの生の意味を改めて
 ふり返る19編の詩」
とあります。
打ち合わせのときに、デザイナーさんから見せて
いただいて知ったのですが、本当に、すばらしいです。
読みながら、泣いてしまいました。
本を読んで涙するなんて、学生時代以来のことです。
何も言うことはありません。
興味を持たれましたら、ぜひ、お近くの書店でお買い求めください。
ちなみに、タイトルは、サイモン&ガーファンクルの、あの曲です。
本当に、すばらしいです。

最近のこと。

最近のこと。
この1カ月は何かと忙しく、ブログの更新まで、
手が回りませんでした。
すいません。
もう少しで、新刊のご案内ができると思います。
そうしたら、毎日、営業に行きます。
さらに、忙しくなります。
ああ、うれしいなあ。
1カ月ほど前、あるトークショーで、編集者の方が、
「本にはコクが出るのだ」とおっしゃっていました。
私はそれを大変気に入って、以来、「本はコクが出るものなのだ」
と考えるようになりました(そのままですが)。
たとえば、自室の書棚に並んでいる本の背を見ても、
読んだ本と、まだ読んでいない本では、表情が違う。
読んだ本は、まるで、何かを語りかけてくるようだ。
読んでいない本、さらに、まだ読む予定もない本は、
どこか、よそよそしい。
その違いは、もちろん、自身の読書経験に照応したもの
なのでしょうが、やはり、ここは思い切って、
本にコクが出ているから、と言いたいです。
本は見つけられ、読まれることで、容姿を変えます。
それは、さんざん探されて、そして、どちらかというと、
四苦八苦されながら、ページを行ったり戻ったりされながら、
熟読されたほうがいい。
そうした本には、どうしようもないほど、愛着がわきます。
そこに、変わらぬ、ものとしての、本の魅力があると思います。
主体は、「私」でなく、「本」です。
本から、コクが出ているのです。