すばらしきかな、マラマッド

2009年12月9日

すばらしきかな、マラマッド
めっきり、寒くなりました。
「夏葉社」の看板が指し示すとおり、
冬がとても苦手です。
歩いているときも、必要以上に、
背中が丸まります。
recommend は、マラマッド。
私が大好きな作家です。
過小評価され、その名も忘れかけられている昨今、
柴田元幸先生の翻訳で蘇りました。
アメリカ文学者の井上謙治先生は、
『アメリカ読書ノート』の中で、
マラマッドの言葉を下記のように引用しています。
「文学は人間について語ることによって、人間を尊重し、
ロバート・フロストの詩が『混乱に対する一時的な支え』
であるように、倫理を志向するものである。
芸術は人生を讃え、われわれに基準を与えるのである」
さまざまな意見があるでしょうけれども、私は、古くから続く、
このような文学に対する信頼を忘れまい、と思っています。
寒い冬の夜は、マラマッド。
友だちが増えたような気にもなります。