写真展 「太宰治の肖像」
太宰治が好きです。
そんなに熱狂的というわけではないのですが、
好きです。
ひとりの作家とひとりの読者との関係の濃さ。
言い換えれば、この作家はちゃんと分かっている、
ないしは、私はこの作家の言いたいことがよく分かる。
そうした虚構を通して築かれる信頼関係は、たぶん、
青春時代特有のものです。
作家を尊敬するというより、ほとんど対等で、
太宰先生というより、絶対に、「太宰」。
高校生のころから、その語り口に魅せられてきました。
そんな太宰の写真展。
悪いはずもありません。
会社からけっこう近いのです。
見たことのない写真も何点かありました。
太宰は身長が176センチもあったそうなのですが、
今回初めて見た写真で、それを想像することができました。
太宰のお墓(森鴎外のお墓も)がある禅林寺も近いです。
12月23日まで。
すごく、お勧めです。
ちなみに、「ひとりの作家とひとりの読者との関係の濃さ」
という点において、太宰治と村上春樹はよく似ている、
と思っています。